視聴作品感想文

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感想1〜10

感想1
また逢う日まで 恋人の泉
  ・1967年劇場作品
  ・監督 宮崎守  ・脚本 石森史郎
  ・出演者 三田明 竹脇無我 鮎川いづみ 早瀬久美 藤岡弘 他
・あらすじ
竹田(竹脇)は一流のグループサウンズを目指し仕事をしながら日々、川島(三田)達とともにバンドの練習をしていた。そんなある日、石塚友江(鮎川)に出会い一目ぼれをする。しかし違うところで川島も友江と出会い、川島も友江に一目ぼれする。同じ女性を好きであることを知らず、お互いに彼女を紹介し合おうと言うのであった。しかしある日お互いに同じ女性が好きだということがわかってしまい・・・・・・。
・コメント、感想
まずは1作品目ということで鮎川さんのデビュー作から・・・。
え〜・・・まず、当たり前ですが「やっぱり60年代の映像だなぁ」と思いました(笑)とにかくビックリなのが鮎川さん!「仕事人」シリーズ時代の鮎川さんしか知らない方はもちろん、そうでなくてもあれは誰が鮎川さんかわからないです!私でさえ戸惑いました。私の場合は先にプロマイドを見てたことと、声ですぐわかりました。さすが当時16歳ですね。あと、芝居っぽい演技が「まだ女優になったばっかりだなぁ」と感じさせ結構可愛かったです。
竹田たちグループは中盤あたりから仲間がバラバラになっていってしまうので最後につれてちょっとハラハラしました。一番気になったのは川島と竹田と友江の恋のゆくえ。川島と竹田は友江のことでやはり仲たがいしてしまいます。川島と竹田はもちろん友江が恋の相手として好きですが、友江は?友江もどちらが好きか問いただされますがそこは単なる16歳(?)の少女。「『愛してる』ってどういうこと?」「『愛』って何?」。結局“わからない”というのが結論のようで私は半端な感じがしてちょっぴり物足りない感じがしてしまいました。川島と竹田、そして仲間の友情の結末は(一人が死んでしまったのを除き)ちゃんと元に戻ったのでそこは満足だったのでした。


感想2
女忍かげろう組
  ・1990年テレビ単発作品
  ・原案、脚本 葉村彰子 ・企画 逸見稔 ・監督 矢田清巳
  ・出演者 多岐川裕美 柏原芳恵 清水美砂 高倉美貴 鮎川いずみ 左とん平 伊吹吾朗
         浜田朱里 清水ひとみ
・あらすじ
男と、お武家に身を変えてた女が逃げていた。男は殺されたが女は陽炎(多岐川)に助けられた。女の名前は千鶴(浜田)。肥前・大村藩から大奥の春日局(藤間紫)に訴状を提出しにきていたのだ。事の起こりは事績家老・脇坂主膳(南原宏治)が大村藩二万七千石を己のものにしようとしたことから始まった。事情を聞いた陽炎は力になることにしたが大村藩のことは、陽炎が千鶴を助けた時大村藩の密使(千鶴達のことである)を探っていた柳生十市兵衛(伊吹)にも遭遇しため、何かあったらおとりつぶしを考える松平伊豆守(神山繁)にも知られてしまった。伊豆守は大村藩の大事の証拠を掴むため配下の十市兵衛を大村藩に向かわせる。陽炎から話しを聞いた春日局は早速自分に仕えるかげろう組に「大村藩に向かえ」と命を下し、かげろう組の頭領である陽炎は配下である艶(えん)(鮎川)、胡蝶(柏原)、香(高倉)をそれぞれ大村藩へ向かわせ、陽炎自身も配下の茜(清水)と共に大村藩へ向かう。
・コメント、感想
つい最近、大阪の方で再放送をやったと聞いたので今回から、1作めから順にこの作品をとりあげたいと思います。
まずは見所から。豪華女優陣の共演、ちょこちょこあるセクシーなシーン、多岐川さんと鮎川さんのそれぞれのアクションシーンなどなどこの作品も意外と(!?)見所満載です。特に私にとって鮎川さんのアクションシーンはすごくかっこよくて大好きです。「かげろう組」1作目は女忍者達それぞれが忍術(?)も使うのでそこも見てて楽しいです。個人的に好きなのが、陽炎は紫のギヤマン、艶はかんざしの青のギヤマン、胡蝶はペンダントの黄色のギヤマン、香が緑のギヤマン、茜が赤のギヤマンを使って忍術を使うところですね。それぞれ色が決まってるのも好きです。これが一作目だけというのが悔しいですね。三作目まで残ってるのは艶のかんざしくらいです。
なぜかどの作品も鮎川さん演じる艶が最後の方で結構大きな敵に遭遇してピンチに陥るのがパターン。しかもシリーズが進むたびに凄まじくなってます。「なぜか」その2。艶はどの作品も単独行動なんですよね・・・。せめて1回くらい陽炎とちょっとでもいいから行動してほしかったです。(共演したといったら二作目の銀蝶(由美かおる)と翔(清水ひとみ)くらい)
そしてもうひとつの見所は伊吹さん演じる柳生十市兵衛。いつでもどこかの藩のおとりつぶしを考える伊豆守の配下なのでかげろう組にとっては厄介な人物・・・な、はずなのですが、なぜかかげろう組の協力をしてしまう人物。結局十市兵衛も簡単におとりつぶしを考える伊豆守の考え方はあまり歓迎していないらしいです。この作品から(っていうかこの作品が1作目ですが)艶と結構仲がいいとこも見所です(笑)


感想3
女忍かげろう組 弐
  ・1990年テレビ単発作品
  ・原案、脚本 葉村彰子 ・企画 逸見稔 ・監督 矢田清巳
  ・出演者 多岐川裕美 由美かおる 清水美砂 清水ひとみ 鮎川いずみ 松山英太郎 伊吹吾朗
         麻丘めぐみ 森次晃嗣
・あらすじ
久美(辻沢杏子)という娘が仇討ちを果した。しかし襲撃にあってしまい斬られてしまう。久美の仲間がいる隠れ家も見つかってしまい鬼塚右膳(亀石征一郎、左膳と二役)らに襲撃されてしまう。合間に赤沢主計(大木実)と湊屋藤兵衛(遠藤太津朗)の悪巧みを聞いた銀蝶(由美)は久美の仲間、由紀(麻丘)を助ける。久美を助けた陽炎(多岐川)は重傷である久美になんとか事情を聞いたところ越前・丸岡藩に大規模な抜け荷の事件が起きてることが判明した。しかし銀蝶が由紀を助けた時もう一人の仲間、妙(福家美峰)が柳生十市兵衛に助けられて松平伊豆守(神山繁)にも事が知られてしまった。伊豆守は十市兵衛を越前丸岡藩に向かわせ、また春日局(藤間紫)もかげろう組に丸岡へ向かわせる。そして陽炎はまた配下の艶(えん)(鮎川)、銀蝶、翔(清水ひとみ)を丸岡へ向かわせ、陽炎もやはり茜(清水美砂)と由紀とともに丸岡へ向かい占い師に化け、敵と接触していく。
・コメント、感想
また、まず見所から。由美かおるの“かげろう組”入りはやはり大きいですね。忍者系のものにはこの方はつき物です。そしてやはりありますセクシーシーン!清水ひとみなんかはセミヌードときました・・・(^_^;)多岐川さんの占い師は見ものです。あとは鮎川さんのピンチシーン。湊屋と接触した艶はなんとか念書を手に入れようとするのですが既に艶の正体を悟っていた左膳と湊屋、湊屋は艶に鉄砲を向け、よけ切れなかった艶は足に怪我をしてしまいます。それがそれだけではすまないところがおもしろいところです。でもそれが私にはつらいシーンでもあります・・・。
今回、艶以外は1シーンずつだけですが陽炎と行動しています。やっぱり悔しいのはそこです。なぜ全員集まるところがないんでしょうか・・・。


感想4
女忍かげろう組 参
  ・1991年テレビ単発作品
  ・原案、脚本 葉村彰子 ・企画 逸見稔 ・監督 矢田清巳
  ・出演者 多岐川裕美 由美かおる 清水美砂 鮎川いずみ 左とん平 伊吹吾朗
         にしきのあきら 西岡徳馬
・あらすじ
お家の大事を知らせにやってきた二人組みを助けた陽炎(多岐川)。一人は老人、もう一人は若い女だった。女は怪我をおったものの助かり、老人は殺されてしまった。老人から書状を柳生十市兵衛(伊吹)が見つける。助けた女の名は沙織(片岡由香)。出羽・本庄藩について書いた書状を春日局(藤間紫)に届けるために出向いたらしい。半月前、出羽・本庄藩のお殿様、六郷正勝(にしきのあきら、喜一郎と二役)が狩りをしてる最中滝に落ちた。怪我はしてるものの命に別状はないらしい。怪我という理由から賛金の延期を申し出に沙織が春日局に書状を渡しに来ていたのだ。しかし陽炎はそれだけではなく、沙織を狙った一味が書状を狙ったことから出羽・本庄藩によからぬことがあると見抜く。十市兵衛も、読んだ書状を伊豆守に知らせ、伊豆守は劣りつぶしの他に出羽・本庄藩の六郷家に伝わる宝のありかを十市兵衛に調べるように言う。そして春日局はまたもやかげろう組に出羽・本庄藩へ向かわせる。
しかし出羽・本庄藩、六郷家ではお殿様の異変が起きていた。そして陽炎と茜(清水)と銀蝶(由美)、艶(えん)(鮎川)はそれぞれ出羽・本庄藩へ入り込むのだった。
・コメント、感想
やっぱり見所から。今回の<参>は前回、前々回に比べてメンバーのピンチが増えてます。冷静に対処する陽炎にもちょっとしたピンチが2回ほど。銀蝶も戦いのさい、足をつかまれて刀で襲われ手がふさがり、危ないところでした。あそこで赤猿がいなかったらどうなったのか・・・(汗)しかし、赤猿に「私もろとも吹っ飛ばすんだよ!」と言った銀蝶を見て、やっぱり忍者なんだなぁと感じてしまいました。そして艶のピンチはとても凄まじいものでした。肩は撃たれる、血だらけになる、殿様を助けようとしたら蜘蛛男に襲われる、捕まる、痛めつけられる、しかも蜘蛛男に下半・・・・・・・・・(^_^;)(黙)でもその蜘蛛男の首を足で「ボキッ!」とやったとこは本当に「おぉっ!」スゴイ!」と言ってしまいました。今回は、肌を見せる量も、ピンチの凄まじさも艶が一番ではないかと思いました。でも艶のような姉御肌なキャラが凄まじいピンチに襲われるっていうのは私の中ではイメージと違いすぎるので、ちょっと嫌でした。
ゲストのにしきのさんはこれでは二役で、お殿様とその弟の双子の役でした。悪役の弟はホントに哀れで、顔のあざがあるだけで化け物扱いされてたらしく世間でもよく言われてない人物でした。周りの人の接し方がもっと違えばあんなに悪い人にはならなかったかもしれないと思いましたね。


感想5
桃太郎侍190話「はぐれ女のいのち花」
  ・1976〜1981年テレビ連続作品
  ・原作 山手樹一郎 ・脚本 和久田正明 ・企画 加藤教夫、渡辺洋一 ・監督 田中徳三
  ・出演者 高橋英樹 野川由美子 谷村昌彦 深江章喜 山城新吾
  ・ゲスト出演 鮎川いずみ 亀石征一郎 利根はる江
・あらすじ
夜、降りしきる雨の中、女が役人に追われて逃げていた。桃太郎(高橋)はなんとか逃げ切ったその女に出会う。「傘に入れてほしい」と言われた桃太郎は親切に入れるのだった。女の名前はおこん(鮎川)。桃太郎はおこんにご馳走になったそば屋で、赤ん坊をあやすおこんのやさしい心を見たのだった。次の日、桃太郎は自分のところに来た岡っ引きからおこんの素性を聞く。おこんは“目狐、狐火おこん”という異名をとる凶状持ちで、女の身でしかも一人で辻強盗、押し込みをやらかす女だった。ある日、おこんは強盗を働いた店でとうとう人を殺してしまい、町内に手配書が回る。桃太郎もそれを見るが、まだおこんの凶状が信じられなかった。手配書が出回ってる中、おこんは産婆のおしげ(利根)のところに来ていた。おこんは身ごもっていたのだ。その日おこんはある旗本の男、綱木(亀石)に奪った金を渡していた。どうやら自分の出世のために綱木が押し込みや強盗をおこんに頼んでいたのだった。しかしおこんはに綱木に惚れていて、騙されていることに気付いていない。おこんのお腹の子もその男の子供だった。ある日婚礼が決まり、勘定吟味役に取り立ててもらうことになりそうになった綱木は、おこんをお上に売った。そして桃太郎が見たのは役人に捕まったおこんの姿だった。
・コメント、感想
この話の感想がどうしても書きたくて、このコンテンツが出来ました。やっと書けました。
とにかく哀れな女の話です。「旦那が二人目。この世で私に優しくしてくれたのは…」おこんが綱木を最初に会った本当にいい人だと言う姿はすごく辛くなります。本当は桃太郎が感じたとおり、優しい心を持った女で、ただ、けなげな女でした。しかし子供の頃から周りの人からひどい仕打ちを受けてたおこんは、あまり人を信用しなかったのでした。そんな中おこんは綱木に会うのですが、もしおこんがもっと早く桃太郎に会っていればおこんの人生は変わっていたかも知れないと思うと悲しさがこみ上げてきます。
鮎川さんの演技にも泣かされます。本当に哀れだと感じさせ、捕まった後の表情は本当に感じるものがあります。演技の中にも結構色気も感じさせ、どうしても見入りたくなりますね(笑)これを初めて見た時、ものすごく大泣きしました。でももし、おこん役が別の人だったとしてもたぶん泣いてたと思いますが、それだけこの話は悲しいと感じた話でした。
私が今まで見てきた鮎川さん出演作品の中で、悲しいけどこの話が一番いい話だと思ってます。これをアップするためにビデオを見返したのですが、それでも大泣きしてしまいました(^_^;)でもとにかく(特に鮎川いずみファンの方には)この話はお勧めです!


感想6
江戸特捜指令19話「妖鬼!幽霊男の能面が笑った」
   ・1976年10月〜1977年3月テレビ連続作品
   ・プロデューサー 青木民男 伊藤満 内藤三郎 
   ・脚本 小川英 四十物光男 杉村のぼる
   ・監督 池広一夫
   ・出演者 中村敦夫 竜雷太 原田大二郎 秋野暢子 (欠席、五十嵐めぐみ 山城新吾) エバ
   ・ゲスト出演 長谷川明男 松橋登 鮎川いづみ 二宮さよ子
・あらすじ
武蔵国鑓水(むさしのくにやりみず)、一代で巨万の富をきずきあげた生糸問屋、佐野徳兵衛を診たてに行った蘭方医、笹原源安が殺された。幻乃舎一斎(中村)は隠し目付けである仲間を呼んで調べることに。徳兵衛はあまりにも金を貯め過ぎ、自分から座敷牢に入って守るほど。その牢に入れるのは番頭の利吉(長谷川)、妾のおぎん(二宮)だけで実の息子さえも入れないというくらいの金の亡者。源安が診たてに行ったのは、徳兵衛がぜんそくを起こしたからだが、診たて一つもさせないで帰したのは絶対おかしい。どう考えても一代で巨万の富をきずくのは抜け荷しかない。「ひょっとすると抜け荷の秘密が知られたんで、それで殺したんじゃ・・・」、辰(原田)の一言によって一斎は辰に鑓水にとぶように言う。
佐野の屋敷になんとか入り込んだ辰は、屋敷の手伝いをしている加代(鮎川)という若い女が気になった。次の日、一斎が寺の佐野の墓場を調べるとなんと中身は徳兵衛。やはり徳兵衛も殺されていたのだ。その夜、足音が気になった辰は利吉が持ってる座敷牢の鍵の型を取ってた加代の姿をみつける。しかし辰は加代に用心棒の一人だと勘違いされ怪我を負わせられる。利吉に見つかりそうになった二人は外へ出て、水車小屋へ。加代に治療してもらった辰は、加代は笹原源安の娘だと見抜く。実は加代は自分の父がなぜ殺されたのか調べるために佐野の屋敷に入り込んでいたのだ。
辰は加代が取った座敷牢の鍵型をつかって合鍵を作ってもらい、座敷牢へ。しかし敵に見抜かれていた辰は捕まってしまう。それを知った加代は辰を助けた。しかし加代は・・・・・・。
・コメント、感想
「江戸特捜指令」は私の大好きな時代劇の一つです。そんな時代劇に鮎川さんがゲスト出演ということで、この話はすごく楽しみでした。しかし加代の結末は・・・。でも鮎川さんの役名、「加代」にはビックリしました!「仕事人」シリーズの前に「加代」っていう役名の役をやってたんですね(笑)
見所ですが、やはりエバ扮するおえんが最初の方で辰に「私も仲間に入れて」と言ったところ。辰の出した早口言葉がよかったです。あれ、絶対慣れなきゃ言えません(笑)あとは、一斎が墓荒らしをしようと寺の坊さんに許可を取ろうとしたところ。「おらの連れあいの妹のとっつぁんのそのまたいとこの・・・」のセリフにはこっちも意味がわからな〜い状態です(爆笑)
この話の黒幕はちょっと意外な人物でした。一斎たちが利吉たちを斬っていき、最後におぎんを辰が殺さなかった場面はたぶん、人によって“殺した方が良かった”と“殺さなくて正解”と意見が分かれるかもしれません。私の意見はどっちもなんですが、どっちかというと後者かもしれません。だって、死んでしまったらそれで終りだけど生きてれば、悪いことをしてきた分辛い思いをさせることが出来ると思ったからでしょうか。
ちょっと不謹慎かもしれませんが、死体で映った加代が白くて綺麗ですごく印象に残りました。しかし私、その場面では死んでるということに気付かなかったのでした(汗)私、これでは泣かなそうだと思ったのですが最後、加代の墓が出てきてナレーションが入った時、なんだか悲しくなってしまい少し泣いてしまいました。く〜っ!あのナレーションさえ入らなければ・・・!


感想7
浅見光彦シリーズ佐渡伝説殺人事件
・水谷豊主演版、「浅見光彦ミステリー3」
   ・1988年テレビ単発作品
   ・原作 内田康夫 ・脚本 岡本克己 ・監督 藤井克彦
   ・出演者 水谷豊 鮎川いずみ 橋本功 ポール牧 高橋悦史 乙羽信子
・あらすじ
夜、浅見光彦(水谷)は政権ブレーンという政財界雑誌編集社の社長、塚原為男(ポール)と雑誌のシリーズものの打ち合わせで飲み屋に付き合わされていた。塚原に送ってもらったその帰りに光彦は倒れていた男を発見し、声をかけていたところに誰かに襲われた。その時ハイヒールを履いていた足を見た。倒れていた男はやはり殺されていた。その男は駒津義男という男でなぜかポケットに「願」と書かれたはがきが入っていた。結局警察に捕まって犯人扱いをされた光彦は汚名を晴らすため、この事件を調べることに・・・。
光彦は唯一の手がかりである「願」のはがきを再現したものを持って、駒津の家へ焼香へ。そこで駒津の2人の友人のうちの一人、三輪昭二(石浜朗)と知り合う。駒津のもう一人の友人は代議士の矢田部健二(渥美国泰)だった。三輪は「願」のはがきに何か心当たりがあったようだった。しかし数日後三輪は、佐渡の海部大橋から落ちてしまう。そして死んだ三輪も「願」のはがきをポケットに入れていた。
佐渡に何かがあると確信した光彦は佐渡へ向かう。海部大橋に来た光彦は花束を投げていた女性を見つけ、その女性が気になった光彦は女性が行った方向へ行ったところで「願」という字を見つける。「願」とは佐渡にある“願”という地名だったのだ。その先にある賽の河原で光彦は、さっきの女性が白いカーネーションをたむける姿を見てずっとそれが気になっていた。母、雪江(乙羽)にその賽の河原で30年前に子供づれのお遍路さんの行き倒れがあったことを聞いた光彦は、そのことに詳しいらしい佐美屋に行った。どうやらその行き倒れのお遍路さんのことを知らせたのは旅行に来ていた3人の大学生だった。光彦はその行き倒れの女の子供が海部大橋で見た女性で、3人の学生は矢田部、駒津、三輪だと直感した。光彦が海部大橋での女性の名前を調べるとその女性は、小林みち子(鮎川)といった。彼女の家に行ってみた光彦は結局みち子には会えなかったが、近所の人の話からみち子は三輪の勤めている城南大学の図書館に勤めてることがわかった。やはりみち子は三輪と繋がりがあったのだ。そしてたぶん駒津の死とも関わりがあると考えるのであった。
ある日、矢田部に呼ばれた光彦は30年前に何があったのか矢田部に聞く。30年前、子連れの女を駒津が押し倒したと言う。女が連れていた女の子のそれを恨んでの復讐が始まったのではないかと思ったのだ。自分が殺される前にその賽の河原の少女を捜してほしいと依頼された光彦は、矢田部には自分がみち子に的をしぼってることは言わず依頼を受け、みち子に接触してみたのだった。光彦はなぜ海部大橋で花束を投げていたのかみち子に聞くと同じ大学に勤め、お世話になっていた人だったからという。そして光彦はみち子の出生の秘密をなんとか調べ、再びみち子のもとへ。みち子に、当時の3人の学生への復讐を始めたのではないかと聞くとみち子は、「三輪先生にも同じことを言われた」と言った。みち子は母親が死んでしまったことしか覚えていないのだった。
・辰巳琢郎主演版、「浅見光彦シリーズ4」
   ・1996年テレビ単発作品
   ・原作 内田康夫 ・脚本 小木曽豊斗
   ・出演者 辰巳琢郎 佳那晃子 若林志保 斉木しげる 村井国夫 加藤治子
・あらすじ
佐渡の賽の河原に来ていた浅見光彦(辰巳)は一人の男に会った。
ある日駒津義男(山崎満)宛に駒津家に「願」と書かれたはがきが届き始める。
光彦は政権ブレーンという政界雑誌社の社長、塚原為男(斉木)とシリーズものの打ち合わせのため飲み屋に付き合わされていた。塚原に送ってもらった光彦は道に倒れていた男を見つける。その男に光彦は見覚えがあり、なんと賽の河原で出会った男であった。そこで誰かに襲われ薄れ行く意識の中で女性の姿を見た。警察に犯人として連衡された光彦は警察で、殺された男は駒津義男という男でその男のポケットに「願」と書かれたはがきが入っていたことを聞く。犯人扱いをされた光彦は容疑をはらすため、この事件を調べることにした。
駒津義男の葬儀を終えた次の日、駒津家には駒津の友人の一人、三輪昭二が来ていた。駒津綾子(若林)は三輪に3ヶ月前から届き始めた「願」のはがきに覚えがないか聞いていた。しかし三輪は覚えがないという。光彦はこの時駒津家へ焼香に来た。一度は綾子に追い出された光彦だが、三輪に話を聞きたいと言われた。光彦も「願」のはがきのことを三輪に聞いたがやはり三輪は「願」のはがきについて何か知っているようだった。しかし三輪は数日後佐渡の海部大橋から落ちてしまう。そして死んだ三輪もやはり「願」のはがきを持っていたのだった。
佐渡に何かあると感じた光彦は佐渡に向かう。その時海部大橋では一人の女性が花束を投げていた。佐渡が気になった駒津綾子も佐渡へ来ており、ちょうどその女性の姿を見た。その女性がすごく気になった綾子だった。綾子は光彦からお父さんが賽の河原に来ていたということを聞いていてそれが気になって賽の河原に来ていた。そこに先程の女性が花束をたむけに来た。その女性はそこで母親を亡くしたと綾子に話すのだった。光彦は移動中、地名の「願」の文字を見つける。そこで通りかかった人に“願”について詳しい人に佐美屋という名前を聞いた光彦は佐美屋に賽の河原で30年前、行き倒れの子連れのお遍路さんがいたことを聞く。30年前、そのお遍路さんを発見したのは3人の旅行に来ていた大学生だった。綾子と偶然出会った光彦はお互いに知った情報を交換しあう。光彦は30年前の学生は駒津達3人で、綾子はさっき出合った女性がその行き倒れの女の子供だと直感していた。その夜、光彦と綾子は海部大橋での女性に会う。綾子がなぜ海部大橋で花束を投げたのかと聞くと自分の勤めている明応大学の人間でお世話になっていたのだからあたり前だと言い、去っていったのだった。
ある日光彦は、駒津、三輪の友人、矢田部健二(森山周一郎)によばれた。どうやら矢田部は賽の河原の少女を探してほしいらしい。30年前なにがあったのか光彦は矢田部に聞いたところ、30年前女の方から誘って3人のうちの一人が押し倒したことを説明した。どうやらその女が連れてた女の子がその時の復讐を始めたと考えたらしく光彦に賽の河原の少女の調査を依頼したのだった。その日の夜、光彦は塚原に、早く雑誌の原稿を仕上げてほしいと呼ばれた。塚原は友達らしい男に「サミー」と呼ばれていた。あくる日、矢田部に賽の河原の少女探しを依頼された光彦は佐渡で出会った女性、林道子(佳那)に会いに明応大学に行った。いつだかの日、道子がその大学の図書館で矢田部達3人が載ってる政界雑誌を見て驚いていたと同じ図書館の人に聞いた光彦は道子にそのことを言った。どうやら道子はやはり賽の河原の少女であり、その時にあったことを覚えていて当時の3人の学生を恨んでいたようだった。
・コメント、感想
まず、どちらも原作と比べると半分くらい原作とは違います。まず、水谷版の場合。鮎川さん扮する「小林みち子」。原作では「林道子」なんですよね。そして駒津綾子がヒロインではないこと。原作では道子と綾子の二人がヒロインとなってます。水谷版でも綾子の活躍が見たかったです。あとはみち子の記憶。原作では賽の河原の出来事を全く覚えてなく、なぜ復讐するほどのことがあったのか全然気にしてなかったのにこちらでは「母親の死」だけは覚えており、なぜ自分が復讐するほどのことがあったのか、その理由を知りたがります。辰巳版の場合。光彦と綾子が初めて道子に会った場面。そんな場面は原作にはありません。そして賽の河原で死んだ女の死因が違います。あとはやはりこれも道子の記憶。原作では上に書いた通りですが、これの場合は水谷版とも違い、完全に母親が死んでしまった時のことを覚えており、3人の学生が母親を殺したと記憶してました。そして3人の学生を完全に恨んでいました。しかも警察に連衡されてしまうのでした。原作も水谷版も警察に連衡はされませんでした。あと、両方ともエピローグが原作と違います。辰巳版は結構原作に近く作られているので原作通りなのを期待していたのですが、「佐渡伝説」の場合は水谷版と違うところでまた原作と違ったので、そこがちょっぴりがっかりでした。
林道子ですが、私としては鮎川さんも佳那さんも半分は原作の道子のイメージとあってるけど半分は違うなと思いました。でも二人とも原作の道子に結構近づけたキャラ作りをしてるとは思いました。細かいとこでいきますが髪型は鮎川さんも佳那さんもセミロングでしたが原作は違うようなんですよね(笑)
笑えたのが、最初光彦を犯人として連衡していった刑事役が水谷版と辰巳版、両方で橋本功さんでした。辰巳版ではなんと「ショムニ」に出てた人が2人もいました。まず駒津義男役の山崎満さんは「ショムニ」では、川崎専務の役。そして佐渡の警察の人で光彦を警察へ連れて行った刑事役の市川勇さんは「ショムニ」では、海外事業部長の役ですね。思わず「専務〜!」「海外事業部長〜!」と叫んでしまいました(笑)


感想8
アキハバラ電脳組20話「羽ひらくとき」
   ・1998年4月〜9月テレビ連続作品
   ・企画、原作 KA・NON ・脚本 長谷川勝己 ・作画監督 川嶋恵子
   ・声の出演 花小金井ひばり/島涼香 (欠席 桜上水すずめ/吉住梢 東十条つぐみ/浅川悠 泉岳寺かもめ/長沢美樹)
           大鳥居つばめ/林原めぐみ
・あらすじ(資料、「アキハバラ電脳組 TV/MOVIE OFFICIAL MOOK」)
地球にプリムム・モビーレ(※1)が近づいてきた。戦いで傷ついたひばりの電脳ペットであるパタpi(※2)、デンスケを直そうとアキハバラ電気街に買い物に出たひばりはつばめに出会い自分の家につれて来る。共働きである花小金井家は普段休日もなかなか家族全員が揃わない。そんな休日の花小金井家に、久しぶりに両親が揃った。ホットケーキをご馳走すると連れてこられたつばめは花小金井家の家族写真を見つける。つばめにとっては見たことのない、体験したことのないものだった。「なんなの?これ・・・」。そして自分にやさしく接する温かい空気にとまどったのだった。自分のためにひばりと、ひばりの母が作ってくれたホットケーキを食べたつばめは自分が今まで本当は何が欲しかったのか、自分に何が欠けていたかに気付いた。つばめは、ひばりの止めを振り切って、ひばりをにらみ、花小金井家をとびだしてしまう。
アキハバラ用語集
※1、意味は「天使たちが集まる場所」。白の王子、クレインがいる半世紀も早く打ち上げられた人口衛星。人類初の人工衛星が核となってる。クレインが眠ってる間に外装はアビゴール(※3)によって城のようになっている。
※2、2010年以降、女の子の間でブームになった電脳育成ペット。個性を持ち様々なパーツをつけてカスタマイズすることでパワーアップする。元々、龍ヶ崎鷲羽がクレインを目覚めさせるために作った。アニマ・ムンディ(※4)の脳波を増幅して、宇宙のプリムム・モビーレに飛ばす機能を秘めている。ディーヴァ(※5)に変身するのはひばり達“アキハバラ電脳組”5人のパタpi達だけ。
※3、人口衛星プリムム・モビーレのすべてを司る人口衛星。クレインのイメージを具現化するために働く、自動制御のコンピュータ。クレインが眠ってる間も絶え間なく活動する。
※4、純粋な心を持ち、ディーヴァを降臨させる精神的能力を秘めた、ひばり達5人のことを言う。「巫女」という言い方をすることもあり、元々は「世界の霊魂」を意味する。
※5、機動女神ともいう。アニマ・ムンディの脳波とシンクロして、時空歪曲機によって衛星軌道上のプリムム・モビーレから転送されてくる人造の女神。無尽蔵にふりそそぐニュー・トリノというエネルギーを動力源として永久に動き続ける不死身の戦士。

・コメント、感想
「アキハバラ電脳組」は1話から見ないとよくわからないと思いますが、これもどうしても感想を書きたかった話だったので書きました。しかし“アキハバラ用語”ともいえる用語が、このアニメにはずらっとあるので今の今まで実は掲載するか迷ってました。
つばめは13話から登場する、ひばり達と同じアニマ・ムンディなんですが、実は19話まではひばり達と敵対します。つまり敵側にいた人間で、しかもひばり達のディーヴァより強いデーヴァなのでそれまでつばめの黒いディーヴァにひばり達ディーヴァは苦戦します。そして初めてつばめがひばりに心を許すことになるきっかけであるのがこの20話です。
つばめは元々親の愛情を受けずに、「強くなれば幸せになれる」と機械的に育てられたため「遊び」を「相手を倒す」と思っていた冷酷で悪魔のような娘でした。しかしこの20話で、ひばり達の温かい家庭を見て、自分も本当は愛情や優しさが欲しかったことに気付きます。でもそれに気付いたということは今まで帰っていた場所には帰れないことも意味してました。それを知ったからこそひばりに自分の心の悲鳴をぶつけるつばめ。その場面で私はすごく大泣きしましたが、一番好きな場面でもあります。この話がきっかけで私は、つばめが好きなキャラになりました。つばめってやっぱり「仕置屋」の市松に似てます。私はこんなキャラにどうやら弱いようです(笑)
この話でのつばめって、どうしても「仕置屋」最終回の市松を思い出します。愛情というかなんというか、そういうものを仲間から初めて受けたところなんかはソックリかな・・・と。


感想9
必殺仕置屋稼業19話「一筆啓上業苦が見えた」
   ・1975年7月〜76年1月テレビ連続作品
   ・プロデューサー 山内久司 ・脚本 安部徹郎 ・監督 工藤栄一
   ・出演者 沖雅也 新克利 渡辺篤史 中村玉緒 白木万理 菅井きん 藤田まこと
   ・ゲスト出演 石橋雅史 汐路章 佐藤慶
・あらすじ(あらすじ資料、「必殺仕置屋稼業」DVDBOX解説書)
油問屋の清吉が死体となって帰ってきた。全覚(佐藤)と名乗る修行僧の元で荒行に打ち込み、その最中に倒れたのだという。それを聞いたおこう(中村)は、油屋のお内儀から仕置の注文を取る。
全覚の正体が元米沢藩士・木原兵三郎だと知り、主水(藤田)は愕然とする。木原と主水はかつて田所隼人正(波田久夫)の門弟として、共に剣を打ち込んだ間柄だったのだ。が、凄腕だった木原はある日突然師を斬り殺し、そのまま行方知れずとなっていた。木原の技量を恐れる主水はこの仕置を断ろうとする。しかし市松(沖)はこれを不服とし、単身全覚を仕留めようとするが、全く隙を見付けられず失敗した。
・コメント、感想
まずは、お詫びですが今回のあらすじはDVDBOXのあらすじをそっくりそのまま使わせてもらいました。
「仕置屋」の中で私が一番好きな話がこの19話と20話です。その中でも19話はすごく話しが深く、印象づきました。
腕のいい主水でさえ勝てない全覚の腕のよさや、あの全覚の凄み、ストーリーの深さが私にもズンときました。 主水が今度の仕置を断ろうとし、それが不服と一人全覚に挑もうとするが仕留められなかった市松。なんか今回の敵、全覚の強さをものすごく感じました。言葉の表現がヘタな私ではこの話の深さやすごさ、おもしろさはうまく語れません(汗)
最後の方の主水と全覚の対決の緊迫感はなんともいえません!すごくよかったです。

感想10
助け人走る12話「同心大疑惑」
   
・1973年10月〜74年6月テレビ連続作品
    ・プロデューサー 山内久司 ・脚本 安部徹郎 ・監督 三隅研次
    ・出演者 田村高廣 中谷一郎 野川由美子 佐野厚子 (欠席、津坂匡章) 住吉正博 山村聡
    ・ゲスト出演 紀比呂子 藤田まこと 早川純一
・あらすじ
ある日煙草屋で煙草を吸っていた平内(中谷)の前に裏の“助け人”稼業のことを探ってる同心が現れ、追っかけられる。結局捕まった平内は“助け人”の頭領、清兵衛(山村)のくちで釈放された。
その帰りに出合ったおよう(紀)に平内は一杯誘われ彼女の家に上がりこむ。そこに怪しげな男が現れた。その男はおようの昔の男で名は音吉(浜田晃)。亭主を持っているおように「今まで現れたいのを我慢してた」と突然言い寄る。次の日の朝、平内の前にまたあの同心が現れ、暮に平内がやった裏の仕事について迫る。一方おようの家ではおようが、音吉に迫られ頼まれてしまったどこかの店の蔵の合い鍵作りを亭主である長次(早川)に嘘をついてなんとか頼む。
アジトで文十郎(田村)、平内、清兵衛、為吉(住吉)が集まっていた。そこで清兵衛はあのしつこく助け人のことを探る同心、中村主水(藤田)を片付けることを決める。しかし為吉の調べによると主水は昼行灯なれどかなりの凄腕。清兵衛はこの仕事を文十郎に頼み、文十郎は主水に挑む。しかし勝負は五分五分で文十郎も危ないところであった。
・コメント、感想
なんと必殺の顔、中村主水がゲストで登場!私は過去の作品のキャラが出てきてその作品のキャラと絡む話は本当に好きです。最初は助け人達の前に敵として出てきた主水もやはり同じ裏稼業の人間。結局「金になるなら協力するぜ」と清兵衛たちの協力をしようとします。結局清兵衛は主水に裏稼業のことは言わなかったのですが、主水は表の稼業として清兵衛達の協力をすることになりました。正体を明かし合ってもおもしろそうでしたが・・・・・・!?(笑)
その一方でおよう達の家庭に崩壊が訪れようとします。主水登場に、こっちのドラマが忘れられそうになりますが、おようと長次のドラマも見逃せません。最後、なんとか仲が壊れず夫婦間でまた絆が出来たところはホッとしました。

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